北海道・旭川から埼玉・八潮まで寄贈された食品を輸送
SBSホールディングス(HD)は12月5日、余って捨てられる食品を企業などから寄付として集め、児童養護施設への提供などを通じて再利用する「フードバンク」の国内最大手セカンドハーベスト(2HJ)の物流をグループで支援したと発表した。
11月にSBSHD傘下のSBSロジコムが、寄贈されたカップめん780ケース(9360食分)を北海道旭川市から埼玉県八潮市の2HJ拠点まで約1200キロメートル運んだ。輸送に際しては、北海道・北旭川~埼玉・越谷の間を鉄道輸送にし、環境負荷低減にも配慮した。
2HJは日本で初めてフードバンク活動を開始した団体。2018年に認定NPO法人へ移行し、6月にはSBSホールディングスと同活動支援に関する協定を締結した。
協定は、企業や各種団体から寄付された食品を2HJの物流拠点へ運ぶ際、SBSロジコムなどSBSグループが運行しているトラックの空きスペースを使って無償で届けることを想定。倉庫の効率的運営や車両の適正管理などについて、SBS側が2HJに助言や提案を行うことも盛り込んでいる。
2HJは食べる物が足りず困っている人に対し、生活を支えるのに十分なだけの食品を渡すことができる「フードセーフティーネット」の構築を推進。20年の1年間に東京で困窮している10万人、神奈川と埼玉で6万人をそれぞれ支える「東京2020:10万人プロジェクト」を推し進めている。
SBSHDはグループで蓄積してきたノウハウを生かし、物流の面からプロジェクトの成功を後押ししたい考えだ。
(藤原秀行)