物語コーポレーションとENEOS、外食店舗の廃食油を環境負荷低い航空燃料SAF原料に再利用へ

物語コーポレーションとENEOS、外食店舗の廃食油を環境負荷低い航空燃料SAF原料に再利用へ

年380トン回収見込む、将来の需要増に対応

「焼肉きんぐ」や「丸源ラーメン」などの外食店舗を運営する物語コーポレーションとENEOSは3月26日、店舗から出る廃食油を環境負荷の低い持続可能な航空燃料「SAF」の原料に再利用する取り組みを共同で実施すると発表した。基本合意書を締結した。

具体的には、物語コーポレーションが全国に展開する飲食店舗で、廃棄物の管理を担当するサティスファクトリー(東京都中央区)を通じ、吉川油脂(栃木県佐野市)が回収する405店舗のうち、359店舗から出る約420キロリットル(約380トン/年)の廃食油を回収。ENEOSが事業化を進めるSAFの製造プラント「和歌山製造所」(和歌山県有田市、能力40万キロリットル、約30万トン/年)で原料として使用することを想定している。

SAFは従来のジェット燃料と比較し、約60~80%のCO2削減効果があると目されている。国際的には2020年以降、国際航空からのCO2総排出量を増加させない、50年に炭素排出をネットゼロといった目標が掲げられ、日本国内では30年時点のSAF使用量について、国内航空産業による燃料使用量の10%(需要見込み171万キロリットル相当)をSAFに置き換える目標を掲げている。

今後、SAFの需要が伸びることを踏まえ、両社が組んで対応を強化する。


廃食油再利用のイメージ(プレスリリースより引用)

(藤原秀行)

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