置き配の利用推進、物流の負荷軽減図る
メルカリは3月28日、三菱商事やSBS即配サポートと連携し、フリーマーケット(フリマ)に出品して売れた商品をより簡単・手軽に発送可能なサービス「エコメルカリ便」の提供を同日開始したと発表した。
送料はメルカリに多く出品されている宅配便100サイズまで一律730円に設定。三菱商事が手掛けている、ローソンの店舗などに置かれた専用機器で好きなタイミングに商品を発送できるサービス「SMARI(スマリ)」を使って送り出し、買い手は「置き配」で受け取る。
メルカリは発送の手間を減らすことで、フリマへの出品のハードルを下げ利用を促進するのが狙い。置き配を広めて物流現場の負荷軽減を図りたいとの思惑もある。
当初は東京都(島しょ部除く)・神奈川県・埼玉県・千葉県の1都3県で始め、利用状況を見ながら順次拡大する。対応サイズの拡大も検討する。
さらに自宅から発送できる「置き発送」の仕組み構築や、梱包の手間を究極的に軽減するサービスの提供なども視野に入れている。
フリマのユーザー1万人向けに実施したアンケートで、出品・発送する際に面倒・手間だと感じることとして「送料を抑えるために梱包サイズを小さく工夫する」(58.1%)や「送料を考慮して販売価格を決める」(52.6%)、「商品のサイズを測る」(34.5%)の回答が多く、商品サイズがすぐに判断できないことによって梱包や価格設定に手間取るユーザーが一定程度いることが判明。配送サービスを改善することにした。
宅配便100サイズまで一律料金とすることで、商品サイズを測ったり、送料を調べたりする手間を減らすことを想定している。
置き配指定受け取りのため、再配達削減につながるとみている。「エコメルカリ便」を利用して再配達を削減した場合、配達員の労働時間は年間2万4360時間相当、CO2排出量は年間約69t相当削減できるとみている。
(藤原秀行)※いずれもメルカリ提供