ダイハツ・井上社長ら、商用BEV開発の早期再開目指す方針表明

ダイハツ・井上社長ら、商用BEV開発の早期再開目指す方針表明

トヨタやスズキと共同推進も、認証不正で中断

ダイハツ工業の井上雅宏社長は4月8日、東京都内で開いた今後の経営方針に関する記者会見で、国の認証取得時の試験で大規模な不正を続けていた問題を受けてストップしている商用車のバッテリー式電気自動車(BEV)開発を早期に再開したいとの意向を明らかにした。

井上社長は「カーボンニュートラルを進めていく上で非常に重要。将来は挑戦したい」と強調した。

トヨタ自動車とスズキ、ダイハツは昨年5月、3社で共同開発してきたBEVシステムを搭載した商用軽バン電気自動車のプロトタイプを、G7広島サミット(主要国首脳会議)の開催に合わせて日本自動車工業会が実施したイベントに出品。

しかし、その後はダイハツの不祥事の影響で3社は開発中断に追い込まれていた。

星加宏昌副社長は会見で「お客様のラストワンマイル(の脱炭素)を支えられるのではないかと開発を進めてきた。ニーズは非常に高い。まず再発防止を徹底してやりきることを前提に、お客様と相談しながら開発を再開するステップに持っていきたい」と説明。

桑田正規副社長は「時期は明確には言えないが、ニーズはあるのでいずれ(商用BEV開発を)進めていくことになると思う。まずは再発防止を進めていきたい」と語った。

(藤原秀行)

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