温室効果ガスを5~10割削減と想定、将来は洋上風力作業船の活用視野
商船三井は4月10日、傘下の商船三井テクノトレードが出資している、水素燃料電池船の開発などを手掛けるMOTENA-Sea(モテナシー、東京都千代田区神田錦町)が本瓦造船で建造した、水素とバイオディーゼルで走るハイブリッド旅客船「HANARIA」(ハナリア)が同日、北九州市で観光船として営業を開始したと発表した。
同船は日本で初めて水素燃料電池、リチウムイオンバッテリー、バイオディーゼル燃料の中から推進エネルギーを選択、航行できる旅客船。旧来の化石燃料を使用した船と比較して温室効果ガスの排出量を53~100%減らせると見込まれている。
1階客室は前面に98インチの大型モニターやプロジェクターを設置することで、イベント・環境教育・国際会議の会場など、船舶としての移動手段だけにとどまらない幅広い活用を可能にしている。
将来は洋上風力作業船として活用することを視野に入れている。
(藤原秀行)※いずれも商船三井提供