ダイフクが滋賀事業所の再編開始、生産能力増強・物流効率化狙い

ダイフクが滋賀事業所の再編開始、生産能力増強・物流効率化狙い

半導体・液晶生産ライン向け、一般製造業・流通業向けシステムの2工場棟新設へ

ダイフクは4月12日、マザー工場の滋賀事業所(滋賀県日野町)で生産能力の増強、工場物流の最適化などを目的とした再編を開始したと発表した。

事業所で2つの工場棟(「G棟」「M棟」)を新設する。

近年、eコマースや半導体関連を中心に設備投資が旺盛で、需要の伸びに対応するため同事業所の生産量が増え、部品や製品を保管するための外部倉庫が増加したことで物流効率の低下などが課題になっていた。

そうした状態を改善するため、2028年までをめどに約330億円を投じ、同事業所の生産能力を1.4倍に拡大させるとともに、事業所内への外部倉庫の取り込みによる物流の効率化や、老朽化した設備の改修によるBCP対応などを進める予定。

G棟はクリーンルームを備え、これまで分散していた半導体・液晶生産ライン向けの保管・搬送システムの開発や製造機能を集約する。

M棟は一般製造業・流通業向けのアフターサービス用の保守部品を管理するパーツセンターと、無人搬送車の製造やコンベヤシステムの組み立てなどの機能を持たせることを想定している。

両棟に太陽光発電システムを設置し、事業所内で使用する電力の一部を賄う計画。

同事業所では2006年に一般製造業・流通業向けシステムを取り扱うK棟・L棟が完成して以来、18年ぶりとなる大規模な開発になる。2棟とも2025年の完成を目指している。


G棟(上)とM棟の完成イメージ(プレスリリースより引用)

2つの工場棟の概要

名称 G棟 M棟
建築面積 1万9,600㎡ 1万7,200㎡
延床面積 2万1,30㎡
(工場:1万7,800㎡、事務所:3,500㎡)
1万9,900㎡
(工場:1万6,500㎡、事務所・食堂:3,400㎡)
主な機能 半導体・液晶生産ライン向けの保管・搬送システムの開発や製造 一般製造業・流通業向けのアフターサービス用の保守部品を管理するパーツセンター、無人搬送車の製造やコンベヤシステムの組み立て
着工時期 2024年4月 2024年4月
完成時期(予定) 2025年中 2025年5月
環境対応 太陽光発電システム 太陽光発電システム

(藤原秀行)

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