商船三井が国内初、自動車船への積載台数確認が容易に可能な新システム導入

商船三井が国内初、自動車船への積載台数確認が容易に可能な新システム導入

日本貨物検数協会が連携して開発、業務効率向上見込む

商船三井は4月17日、一般社団法人日本貨物検数協会(J.C.T.C)が同社と連携して船内への自動車の積み込みエリア・台数の予定入力・実績確認ができるシステム「J-CARPS」(ジェーカープス)を開発したと発表した。4月に提供を開始、同社も利用をスタートした。

同社は新システムが自動車船業界の業務効率向上に加え、自動車船が不足している現状で積載台数アップにも寄与できるとみている。

自動車船には約6000~7000台の自動車が積み込まれますが、積み込みは以下のような流れで行われ、日本の港では、J.C.T.Cが実際に船内のどこに、何台の自動車が積み込まれたかの確認(検数)を行い、船会社はその結果を基に次の港での積み込みプランを作成している。


(商船三井提供)

船会社と検数を行うJ.C.T.Cが各社別々のシステムに情報を入力し、メールで情報共有を行う運用が通例だった中、商船三井は関係者間で共通の情報が即時に得られるよう、新システムの導入と各システムのデータベースの統合を提案、実現に至った。

さらに、新システムは「ファイル添付機能」、「簡易メッセージ送付機能」も備えており、今後は船会社・荷役業者・J.C.T.Cの全関係者が最新の積み込み予定・実績データを共通のデータベースからいつでも確認できる上、システム上での相互連絡も可能になる。

また、船会社とJ.C.T.Cが利用していたシステムおよびデータベースが異なっていたことで、船会社側ではJ.C.T.Cから受領する同社システムのフォーマットでの積み込み実績の図データを自社システムに転記する作業が発生し、転記元と転記先のフォーマットが異なることから正確な追加積載可能台数を把握することが困難だった。

データベースの統一で誤差を解消、より多くの自動車を積み込めるようになると見込む。

(藤原秀行)

テクノロジー/製品カテゴリの最新記事