「気候テック」など新領域をカバー、全ステージ投資対象に
ヤマトホールディングスと独立系ベンチャーキャピタル大手のグローバル・ブレインは5月15日、新たなコーポレートベンチャーキャピタルファンド(CVCファンド)「KURONEKO Innovation Fund 2号」を同日付で組成したと発表した。
両社は2020年4月、物流と関連市場の成長モデル創出やオープンイノベーションの加速を目指し、第1号のCVCファンド「KURONEKO Innovation Fund」を設立した。これまでに有望な技術やビジネスモデルを保有し、ヤマトグループとの協業や事業分野の成長性が見込める国内外のスタートアップ企業14社に分散投資してきた。
ヤマトグループは現行の中期経営計画で、多種多様なパートナーとともに、イノベーションを起点とした「新たな物流」「新たな価値」の創造を目指す方針を示しており、2本目のファンド組成もその一環。
2号ファンドは規模を80億円と設定。気候テック(Climate Tech)など、新たな領域を投資対象に加えるとともに、投資対象を全ステージに拡大し、社会課題への解決やヤマトグループの事業と親和性が高くシナジーが見込める企業でポートフォリオを構築する構え。
投資領域のイメージ(ヤマトホールディングスとグローバル・ブレイン提供)
「KURONEKO Innovation Fund 2号」の概要
名称(登記上の名称) |
YMT-GB2号投資事業有限責任組合 |
運用総額 | 80億円 |
運用期間 | 10年間 |
投資対象 | ・物流およびサプライチェーンに変革を起こしうる革新的な技術やビジネスモデルを有するスタートアップ企業 ・ヤマトグループとの協業が見込めるスタートアップ企業 |
対象ステージ | 全ステージ(シード・アーリー・ミドル・レイター) |
対象地域 | 日本を中心に、北米、欧州、アジアなどで投資を行う |
無限責任組合員 | グローバル・ブレイン株式会社 |
有限責任組合員 | ヤマトホールディングス株式会社 |
(藤原秀行)