警察庁、小学生や住民らの安全守る狙い
警察庁は、住宅街などで道幅が狭く中央線がない「生活道路」の自動車の最高速度を現行の時速60kmから30kmに大きく引き下げる方針を固めた。登下校中の小学生や住民の安全を守るのが狙い。
道路交通法施行令などの改正案のパブリックコメント(意見募集)を5月31日から1カ月程度実施、意見を募った上で、約2年後の2026年9月をめどに施行したい考えだ。
改正ではセンターラインや複数の車線を備えている幹線道路などは現状通り、法定の最高速度を60kmとした上で、それ以外の道路を30kmに引き下げる予定。
最高速度を示す道路標識がある道路については、その標識の内容を維持する。
現在は特定のエリアで道路の時速を30km以下に制限する「ゾーン30」の設置を進めている。生活道路で事故が後を絶たないため、規制を強化することにした。法定速度の抜本的な見直しは、1960年の道交法施行以来、初めて。
(藤原秀行)