基幹センターを東北などにも開設し全国展開、作業生産性3倍以上に
日本アクセスは5月31日、2024年3月期決算に関する記者会見を開催した。
服部真也社長は、24年度(25年3月期)の物流面の取り組みとして、「2024年問題」対応で物流拠点の荷待ち・荷役時間短縮が求められている点を考慮。メーカーの工場から商品をパレットで集約し、積み替えずに全国の日本アクセス物流拠点へ届ける「フローズンマザーセンター」を新たに東北、中部、九州で稼働させる方針を表明した。
既に展開している関東、近畿、中四国と合わせて全国でフローズン(冷凍)商品のパレット物流化を促進する計画を明らかにした。
服部社長(2023年、安藤照乃撮影)
服部社長は「フローズン業界は残念ながらパレット標準化が進んでおらず、ばら納品時の手積み手降ろしによるドライバーさんの負担増、長時間待機が課題となっていた。一貫パレチゼーションを導入し、メーカー様から当社センターへの一括効率輸送を進める」と狙いを強調した。
パレット標準化により、パレット乗せのまま積み替え作業が発生せず、工場から届いた商品をフローズンマザーセンターで集約するなどの作業時間が3分の1に短縮、作業生産性が3倍以上に高まる効果が出ており、温室効果ガス排出削減にもつながっているという。
服部社長は「まずは当社単独でやってきた取り組みだが、製配販一体となった取り組みにしていく必要がある」と強調。他の食品卸と共同物流を広げ、メーカーから日本アクセス向け以外の商品についてもパレット標準化を広げていくことに強い意欲を見せた。
(藤原秀行)