郵船ロジ、「中越班列」利用したハノイ発欧州向け国際鉄道輸送を開始

郵船ロジ、「中越班列」利用したハノイ発欧州向け国際鉄道輸送を開始

喜望峰迂回ルートよりリードタイム18日程度短縮可能

郵船ロジスティクスは6月7日、ベトナムと中国を結ぶ定期貨物列車「中越班列」を利用した欧州向け国際鉄道輸送サービスの提供を開始したと発表した。

ASEAN(東南アジア諸国連合)地域と欧州を安定的に結ぶクロスボーダー輸送サービスを強化する。

中越班列でベトナム・ハノイから中国・重慶まで輸送した後、中国と欧州を結ぶ中欧班列に接続し、欧州までクロスボーダー輸送する。貨物の集荷から自社CFSでのバンニング、輸出入通関、納品先への配送まで一貫して郵船ロジが手配し、リアルタイムで貨物の輸送状況も確認できるようにしている。

欧州側の終着駅、ドイツ・デュイスブルクには日系フォワーダーで唯一、郵船ロジが大型のロジスティクスセンターを有しており、デバニングやクロスドック、欧州各都市への配送などに対応する。

サービス開始に際して、今年3月からドイツ向けにトライアル輸送を重ね、安定的で高品質な輸送を実現した。

国際鉄道を利用することで、リードタイムはアフリカ喜望峰を経由する迂回航路と比較して18日程度短縮、温室効果ガス排出量は約50%削減できると見込む。

郵船ロジは昨年、中国ラオス鉄道を利用した欧州向け鉄道輸送サービスの提供を開始した。タイ、マレーシア、カンボジアなどのASEAN諸国と欧州間における輸送需要拡大に対応するため、今後も国際鉄道を利用した複合一貫輸送サービスの拡充を目指す。

ベトナムでは今回のハノイ発国際鉄道輸送サービスに加え、ホーチミン発も提供開始に向け検証を進めている。


ベトナム法人のCFS


ベトナム・ドンアイン
トラックから貨車への積み替え作業の様子


中国・重慶


ドイツ・デュイスブルク


輸送ルート

(藤原秀行)※いずれもプレスリリースより引用

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