「人とくるまのテクノロジー展2019」にトラック3社が出展

「人とくるまのテクノロジー展2019」にトラック3社が出展

日野といすゞが新型小トラを実車展示、UDはエンジン類を披露

日本が誇る自動車産業の最新製品・技術を世界に一挙発信するテクニカルイベント「自動車技術展:人とくるまのテクノロジー展2019 横浜」(主催・自動車技術会)が、5月22日~24日までパシフィコ横浜(横浜市)で開催されている。28回目となる今年は「新たな自動車技術が支える地域創生~革新的社会インフラと融合した“くるま”進化の方向性」をテーマに、自動車技術を通じた社会貢献と新たな価値提供を打ち出した。

IoT(モノのインターネット)やAI(人工知能)、自動運転、EV(電気自動車)などの革新的テクノロジーを融合させ、将来の日本社会を見据えた地域の移動効率・エネルギー効率・ビジネス効率を圧倒的に高めるモビリティーサービスを積極的に創出していく方向性を明示。自動車メーカー、部品、材料、テスティング、設計ソリューション、カーエレクトロニクス、研究開発など624社・1197小間が出展し、会場には自動車関連エンジニアや研究者、さらに中国はじめ海外からの来場者も数多く見受けられた。

トラックメーカーからは前回に続き日野自動車、いすゞ自動車、UDトラックスの3社が出展。安全性・環境性・経済性・運転性を中心にトラックユーザーの利便性追求と最適輸送に資する各種取り組みをアピールした。

日野はこの5月に発売した小型トラック「デュトロ」の新型車を展示。排出ガスのクリーン化に加えて、前進誤発進抑制機能などの安全支援装置を標準搭載。衝突回避の支援機能も追加して事故防止、安全運転をサポートすることでドライバーの負担軽減につなげる。

また今夏に発売を控える大型トラック「プロフィア ハイブリッド」に搭載予定のエンジン、モーター/ジェネレーターを披露。直線・高速走行が多いトラックはハイブリッドに適さないとの定説を覆すコアコンポーネント、技術力に注目・期待する声が数多く聞かれた。

同製品ではAIで勾配を先読みしてエンジン制御を行う最先端テクノロジーが活用される。既に発売前から多数のオーダーが寄せられているといい、旗艦車でのハイブリッド投入はトラック輸送業界にも大きなインパクトを与えることになりそうだ。

このほか車両状況を通信端末で共有して予防整備などの提案を行うICTサービス「HINO CONNECT」や自動運転技術による隊列走行実証実験、ユーザーへの手厚いフォロー「トータルサポート」を紹介した。


日野・新型「デュトロ」

日野・ハイブリッドエンジン

日野・ハイブリッドモータ、ジェネレーター

いすゞは小型トラックで18年連続国内販売1位を誇るベストセラー「エルフ」の新型車(18型)を展示。昨年10月の改良で平成28年度排出ガス規制に適合するとともに、重量増の抑制と現行と同等の架装性を維持しながらクラストップレベルの燃費性能をアピールした。

架装性では後処理装置である尿素SCR(選択的触媒還元)とDPD(ディーゼル排出ガス浄化装置)を近接搭載するなどシャシーレイアウトを抜本的に見直し、燃料タンクの新規開発と併せて尿素水タンクをユーザーの用途に応じて容量・レイアウトを最適化。一例として従来製品(ショートホイールベース)では容量75リットルだった燃料タンクを架装性重視の塵芥車、高所作業車などは50リットル、航続距離重視の平ボディー車やバン車といったカーゴ系では60リットルとするなど、その他補機類も含めて架装性を損なわない配置を実現した。

軽量化では車両総重量5トン未満で新たなフレームとサスペンションを開発。フレームの断面形状と補強板の厚さを車重に合わせた強度・剛性で再設計。また小型商用車用エンジンとしては初採用となる燃料噴射量フィードバック制御などを取り入れたクリーンで高い経済性が魅力の「4JZ1ディーゼルエンジン」も登場した。展示ブースでは他社製品からの買い替えを検討しているトラック運送事業者が、従来製品との違いや技術優位性などについて熱心に聞き入っていた。


いすゞ・新型「エルフ」

いすゞ「4JZ1ディーゼルエンジン」

UDトラックスは大型トラック「クオン」の主力エンジン「GH11」と12段電子制御式オートマチックトランスミッション「エスコット・シックス」(ESCOT-Ⅵ)を実物展示。また1月に発表した「GH8」エンジンをビデオとパネルを用いて紹介した。

「GH11」はユニットインジェクターとコモンレールシステムの特徴を生かした新燃料噴射システム、燃焼室の形状変更などにより平成28年度排出ガス規制に適合。全ての車種で燃費基準プラス5%を達成するとともに、低回転域から幅広い回転域で力強いトルクを発生させてゆとりある走りを実現する。

「ESCOT-Ⅵ」は同シリーズのハードウエア、ソフトウエアの制御を最高レベルに高めて正確・迅速なギアチェンジを実現。ストレート式のシフトパターンを採用してより自然な操作性、また雪道や泥濘地での脱出性も向上させた。

「GH8」はダウンサイジングにより軽量・コンパクト・シンプル構造で高い信頼性を維持しながら力強いトルクを全域で発生。軽量、高積載とパワフルな走りを両立してトラック運送事業者ひいては物流事業に貢献していく姿勢を示した。


UDブース

UD「GH11」エンジン

(鳥羽俊一)

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