東京建物が海外初、タイで物流施設開発に参入

東京建物が海外初、タイで物流施設開発に参入

現地大手デベロッパーと連携、2件のプロジェクト展開

東京建物は6月27日、タイで物流施設開発事業に参入すると発表した。同社が海外で同事業を展開するのは初めて・

タイに現地法人「Tokyo Tatemono(Thailand)」(東京建物タイランド)を今年2月16日付で設立、4月1日に営業を開始した。同社を通じてタイで事業を展開する。

今後、東京建物タイランドはタイの大手不動産デベロッパーSC Asset Corporation(SCアセット・コーポレーション)子会社のSCX Corporation(SCXコーポレーション)と共同で、「(仮称)メトロキャットプロジェクト」、「(仮称)レムチャバンプロジェクト」の2件の物流施設開発事業に注力する。


プロジェクト位置図

東京建物は成長著しい東南アジアで事業機会を探るため、2014年にシンガポールでTokyo Tatemono Asia(東京建物アジア)を設立し、18年以降はタイで分譲マンションやオフィスビルの開発を手掛けている。東京建物タイランドを通じて、SCXと連携し、今後は物流施設開発にも注力する。

タイはASEAN(東南アジア諸国連合)地域でGDP規模がインドネシアに次ぐ大国。交通インフラの発展や観光業の回復などを背景とした安定的な経済成長に伴い、中長期的に旺盛な不動産需要が見込まれている。EC市場もASEAN諸国の中ではインドネシアに次ぐもので、21~26年の5年間で約4倍になると予測されている。

加えてタイは、地理的にASEAN地域の国をまたいだ交通網(経済回廊)の中心に位置していることや製造業が集積していることを背景に、物流マーケットの成長も期待できるため、物流施設開発事業への参入を決めた。

新会社概要
名称 Tokyo Tatemono (Thailand) Ltd. (東京建物タイランド)
所在地 548 One City Centre, 37th floor, Ploenchit Road, Lumpini, Pathumwan, Bangkok, Thailand
代表者 Managing Director 半田 士昌
設立日 2024年2月16日
営業開始日 2024年4月1日
事業内容 タイにおける不動産開発事業への投資他

本事業の特徴
1. 「(仮称)メトロキャットプロジェクト」
スワンナプーム国際空港に近接し、主要な物流拠点のバンナートラッド通りに位置している。バンコク中心部へつながるバンナー高速道路へのアクセスが良好で、ECや生活消費財などの保管倉庫や配送センターとしてのニーズが旺盛なエリア。倉庫全5棟、計15区画の計画で、マルチテナント型物流施設やテナント企業の需要に合わせたBTS型倉庫などの開発を予定している。

所在地 タイ王国サムットプラカーン県(バンコク中心部より約30km)
敷地面積 約147,073㎡
延床面積 5棟合計 約78,252㎡
構造・規模 鉄骨造平屋建て
建物用途 倉庫 (全5棟、計15区画)
竣工時期 (予定)
第1期(A・B棟)開業  2025年1月
第2期(C棟)開業   2025年4月
第3期(D棟)開業   2025年12月
第4期(E棟)開業   2026年2月


計画地


配棟イメージ

2.「(仮称)レムチャバンプロジェクト」
本物件はタイ最大の国際貿易港であるレムチャバン港近くにあり、タイ政府が力を入れて推し進めている経済特区・東部経済回廊(Eastern Economic Corridor(以下「EEC」))内に位置しています。EEC内では、政府のEV産業振興政策により、自動車関連工場が新たに進出している工業団地が増加し、タイ国外への輸出を目的とした保税倉庫や関連部品の保管などのニーズを背景に、物流施設の需要が拡大しています。本物件は倉庫全3棟、計10区画の計画です。

所在地 タイ王国チョンブリ県(国際貿易港レムチャバン港より10km)
敷地面積 約81,329㎡
延床面積 3棟合計 約46,602㎡
構造・規模 鉄骨造平屋建て
建物用途 倉庫 (全3棟、計10区画)
竣工時期(予定)
第1期(A棟)開業   2025年2月
第2期(B棟)開業   2025年5月
第3期(C棟)開業   2026年1月


計画地


配棟イメージ

(藤原秀行)※いずれも東京建物提供

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