成田空港、燃料確保できず一部の新規就航や増便見合わせ

成田空港、燃料確保できず一部の新規就航や増便見合わせ

NAA社長会見で説明、週当たり57便に

成田空港を運営している成田国際空港株式会社(NAA)の田村明比古社長は6月27日の定例記者会見で、航空燃料が不足している影響で、海外の航空会社が旅客機の増便や新規就航を見合わせていることを明らかにした。

田村社長は現時点で1週間当たり計57便の増便や新規就航を見合わせていると説明。石油元売りや商社などに対し、航空燃料の積極的な輸入などを働き掛け、航空会社が十分な航空燃料を確保できるようサポートしていく考えを示した。

最近は新型コロナウイルス禍の沈静化を受け、海外からの来日客(インバウンド)が回復しており、成田空港への新規就航や増便を希望する海外の航空会社が相次いでいる。

しかし、製油所から航空燃料を輸送する内航船が不足していることなどが響き、航空燃料を十分調達できない航空会社が相次いでおり、成田以外の空港でも顕在化。政府は6月18日、対策を講じるための協議会を開催した。

田村社長は会見で「新しい(航空便の)需要を受けられないのはゆゆしき事態だ」と語った。

(藤原秀行)

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