変則的な形状の場所にも設置可能、防火シャッターまたぎも
ラピュタロボティクスは7月25日、模型やプラモデル、玩具などの販売・輸出入を手掛けるホビーリンク・ジャパン（栃木県佐野市、HLJ）が7月19日に佐野市内の同社で、ラピュタの自動倉庫「ラピュタASRS」の稼働をスタートさせたと発表した。
HLJが自動倉庫を採用した方針は今年1月に公表していた。今回、自動倉庫からの初出荷が完了した。
HLJ社屋
HLJは国内外に向けて幅広い商品を販売しており、保管や管理、出荷業務をより円滑化かつ効率化するとともに、業務や単純作業を自動化し、人手をより価値の高い業務に割けるようにするため、自動倉庫の活用を検討していた。
設置場所は入出荷を行う1階と保管スペースの2階で天井高が3m程度、両フロアを連結する形で吹き抜け部分に高さ6mほどのラピュタASRSを設置し、断面図視点でコの字型の変則的な形状に設置する必要があった。防火区画をまたいで設置しなければならない点も他社の自動倉庫検討を妨げていた。
ラピュタASRSは独自のモジュール構造で倉庫の内部形状に関わらず、柱型や梁型を避ける形状に組み上げて限りある空間を最大限に活用できる上、防火シャッターを通過させる独自仕様のフロアパネルによって防火区画をまたでの設置にも対応が可能。導入後の規模拡大や他拠点への移設が可能で、繁忙期と閑散期の物量の波動に柔軟に対応可能な点も評価した。
ホビーリンク・ジャパンではラピュタASRSの稼働を開始。既存システムとも連携して初の実オーダーのピッキング、出荷を行った
ホビーリンク・ジャパンに設置されたラピュタASRSの3D見取図。倉庫形状や既存設備などニーズに合わせて自由にレイアウトが行える
ラピュタASRSの防火シャッター対応パネル。防火シャッターが金属製のハンドルを押し下すことでパネルが開く
HLJ社内でラピュタASRSから初の実オーダーを出庫。（前列左から）HLJ トレバス ジャロッド取締役事業執行責任者と田中一徳商材開発・購買管理部長
（藤原秀行）※いずれもラピュタロボティクス提供
