運送業界の景況感、4~6月期は2四半期連続悪化

運送業界の景況感、4~6月期は2四半期連続悪化

全ト協調査、コスト転嫁進捗の遅れが影響か

全日本トラック協会が8月20日公表した「トラック運送業界の景況感(速報)」によると、景況感を表す指数は4~6月期がマイナス31.4となり、前期(1~3月)から5.3ポイント悪化した。

前期より景況感が悪化するのは2四半期連続。

先行きの見通しはマイナス41.3で、現状からさらに9.9ポイント低下している。

全ト協は景況感悪化の背景として「運賃・料金の水準は改善基調にあるものの、燃料高・物価高などに対するコスト転嫁の進捗が遅れている」ことを挙げている。

所定外労働時間の判断指数に関しては、4~6月の指数がマイナス49.3で、前期より10.4ポイント低下(所定労働時間が減少)しており、「2024年問題」を受けて労働時間の短縮傾向が見られる。

調査は7月に実施、全ト協加盟の482事業者が回答した。

各判断指数は、それぞれ設問に対する回答のうち、「大幅に増加・上昇・好転、労働力不足」は+2、「やや増加・上昇・好転、労働力不足」は+1、「横ばい」は0、「やや減少・低下・悪化、労働力過剰」は-1、「大幅に減少・低下・悪化、労働力過剰」は-2の点数を付与。平均を100倍して算出している。

(藤原秀行)

経営/業界動向カテゴリの最新記事