椿本チエインとKDDI合弁のNexa Ware、物流倉庫業務効率化支援のデータ分析サービス開始

椿本チエインとKDDI合弁のNexa Ware、物流倉庫業務効率化支援のデータ分析サービス開始

最適な作業員シフトを自動作成、実証実験で効率1.4倍に改善

椿本チエインとKDDIの合弁会社Nexa Ware(ネクサウェア)は8月22日、物流倉庫内のデータを活用し、「2024年問題」や労働人口不足といった課題の解決を後押しする物流倉庫向けデータ分析サービス「Nexa Warehouse-Optimizer」(ネクサ・ウェアハウス・オプティマイザー)の提供を開始したと発表した。

KDDIが神奈川県相模原市で構えている物流センターで8月1日、先行して新サービスを導入した。

新サービスは、倉庫内データの分析・活用を通した作業工程全体最適化に加え、人・作業量・時間を考慮した作業員シフトを自動作成し、Webのダッシュボードで可視化・提案することで、デジタル化による倉庫内業務の効率化を実現することを想定している。

2023年度に実施したKDDI物流センターでの新サービスの実証実験では、1.4倍の作業効率化に成功したという。

今後はフィジカルインターネット技術を活用した配送の効率化も検討、サプライチェーン全体の運営最適化を支援していきたい考え。

Nexa Wareは今年1月、椿本チエインとKDDIが次世代型の物流倉庫自動化ソリューションを提供するために設立、4月に事業を始めた。株式の51%を椿本チエイン、残る49%をKDDIが保有している。

新サービスのうち、データ集約・加工は、KDDIグループのフライウィールが手掛けるデータ活用プラットフォーム「Conata(コナタ)」を使い、庫内のマテハンやロボット、WMS/WES/WCSなどの関連システムのデータを集約・分析し、物流倉庫現場をデジタル上に再現する。

また、顧客ごとの物流作業フローに合わせたカスタマイズを通して、作業フロー・進捗を可視化し、DX推進を支援する。

併せて、倉庫における作業内容・予測出荷量・現場状況に応じて、作業員のシフトを自動作成する。事前の作業員確保に必要なシミュレーションに加え、物流倉庫全体における人員配置を最適化し、倉庫オペレーションの効率化を実現していくことを想定している。

(藤原秀行)※いずれもプレスリリースより引用

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