トラック輸送の代替として有効と強調、「2024年問題」対応も
郵船ロジスティクスは8月26日、子会社の郵船ロジスティクス北陸(YL北陸、石川県小松市)とともに、小松空港を出発する国内線を利用し、災害時に対応できるBCPの一環として国際航空輸送サービスの利用を今後も幅広く呼び掛けていく方針を発表した。
YL北陸が地盤としている石川、富山、福井3県の北陸エリアは、輸出貨物を航空輸送する際、太平洋側に位置する主要空港までトラックで輸送するのが一般的。近年頻発している悪天候や自然災害などが影響し、高速道路が通行止めになると、北陸エリアから太平洋側に向かう陸送ルートが限られることが課題だった。
郵船ロジはYL北陸とともに、小松空港を出発する国内線を利用し、羽田空港を経由する輸出航空貨物輸送を提案。小松空港は悪天候によるクローズが少なく安定した輸送力を確保できるため、トラック輸送の代替手段として非常に有効と強調している。
また、「2024年問題」で長距離トラックのリードタイムが長期化する懸念が高まる中、国内線の利用は効果的なBCP対策として顧客の選択の幅を広げられるとみている。
小松空港が位置する石川県は、県が主体となり小松空港の活性化を推進。同空港を使って国際輸送する北信越地方の荷主に助成制度を設けるなど、積極的な利用をプッシュしている。郵船ロジも小松空港の利用を通じ、国際輸送の側面から地域の活性化とBCP対策強化を後押しする。
小松空港(プレスリリースより引用)
(藤原秀行)