独ルフトハンザ テクニック開発、1機当たり年間800tのCO2排出削減見込む
全日本空輸(ANA)は9月2日、ボーイング777型機の貨物専用機(フレイター)と旅客機に、ドイツ・ルフトハンザグループのルフトハンザテクニックとドイツの総合化学大手BASFが共同開発した燃料削減効果をもたらすリブレット加工フィルム(「AeroSHARK=エアロシャーク」フィルム)を導入すると発表した。
フレーターのイメージ
9月2日の貨物定期便より、リブレット技術実装の初号機が初めて就航。来春から同技術を導入した2号機目として旅客機(JA796A)を国際線で運航する予定。ANAは、貨物・旅客機の両方にリブレット加工フィルム導入を決めた航空会社は世界で初めてと説明している。
「AeroSHARK」フィルム(1枚当たり幅約1mx高さ約0.5m)は、サメ肌の摩擦抵抗を低減する構造に着想を得た機能性表面フィルムで、50μm(1㎛=1mmの1000分の1)程度の微細加工を施している。
機体胴体の大部分にこのフィルムを貼付することで、1機当たり年間の燃料消費量を約250t、CO2排出量を約800トンそれぞれ減らせるとみている。
リブレット技術を実装したボーイング777型2機の運航を通じ、効果を検証した上で、その他の同型機材にも順次導入し、ANAグループの中長期環境目標の達成を目指す。
フィルムを張る作業の様子
(藤原秀行)※いずれもプレスリリースより引用