銘柄の知見がない一般スタッフも判別可能ン、棚卸し時間90%削減
サトーは9月11日、液体入りガラスボトルに対応したRFIDタグを独自開発し、11月に顧客への提案を開始すると発表した。
ガラスやゴム、ワイン(液体)など比誘電率の高いボトルの全面に貼り付けることが可能で、結露など水分の影響を受けにくい素材を採用しており、高湿度のワインセラー内で1カ月使用した後も高い読み取り精度を発揮できるという。
ワインはワインセラーで保管されるため、1本ずつ在庫確認が行われる。さらに、商品確認には銘柄の知見が求められ、判別ができるソムリエ資格者が手間と時間をかけてボトルごとにラベルを確認しながら在庫確認や棚卸しを行っている。
一般的なRFIDタグは液体が電波を吸収してしまうため、ワインボトルなど液体が入った容器の使用に不向きだった。
サトーは顧客の要望を踏まえ、ワイン流通現場の課題解決を促進するため、比誘電率の高い被着体に対する新たなRFIDタグを開発。ワインを業務販売する企業で試験導入したところ、実用性への高評価を得られたため、発売に踏み切る。
ワインボトルのボディにラベルを貼り付けた状態での読み取り距離は1.2m以上(電波暗室内)という。
ワインラベルよりも目立たないスリムサイズのラベル(76mm×20mm)で、ワインセラーで保存されるボトルを想定し、ボトル側面に加えて底面やキャップ側からも読み取りが可能。ワインセラーなど高湿度の環境下での読み取り精度は99%以上を見込んでいる。
対応プリンター
機種名:SCeaTa(シータ)CT4-LX RFID(UHF)モデル
ラベル面へ文字やバーコードの印字と、RFIDタグへのデータ書き込みが可能
9月11~13日に東京ビッグサイトで開催される「自動認識総合展」に出展している。
(藤原秀行)※いずれもサトー提供