テラドローン子会社のユニフライ、オランダのアントワープ・ブルージュ港にドローン運航管理システム提供で7336回の飛行後押し

テラドローン子会社のユニフライ、オランダのアントワープ・ブルージュ港にドローン運航管理システム提供で7336回の飛行後押し

オペレーション効率化に貢献

Terra Drone(テラドローン)は10月3日、子会社でベルギーに拠点を置くドローン運航管理システム(UTM)プロバイダーのUnifly(ユニフライ)が、欧州最大級の港、オランダのアントワープ・ブルージュ港(PoAB)への自社UTMの試験導入から5年を迎え、港湾業務の効率性と安全性を大幅に向上させたと発表した。


(テラドローン提供)

ベルギーとオランダ、ドイツの欧州3カ国で行われている、ドローンによる医療輸送の実現を目指す「SAFIRプロジェクト」の一環として、2018年にドローンの安全かつ柔軟な運用を目指した実証実験が始まった。

19年にはPoABでユニフライのUTMを活用し、複数のドローンの運用や衝突回避のデモンストレーションを実施、良好な結果を得られた。

SAFIRプロジェクトは、PoABの120㎢にわたる広大なエリアで、監視飛行、小包配送、医療輸送、インフラマッピングなど、複数のドローンを安全かつ効率的に運用できることを実証した。PoABの港湾当局は広範囲を迅速かつ確実に管理・検査・制御できるようになり、港の安全性と運用効率が大幅に向上したという。

SAFIRプロジェクトの成功を受け、PoABは管轄内のエリアでドローン運用の監視・規制を戦略的に行う役割を担い、ユニフライのUTMを正式に導入することになった。

テラドローンは、ユニフライのUTMを使うことで、リアルタイムでのドローン飛行の監視や調整、管理を行えるようになり、PoABはドローン飛行の状況認識と運航管理が劇的に向上、ベルギー国内で最も多くのドローン飛行が行われる先進的なスマート港湾としての地位を確立したと説明している。

また、PoABはユニフライのUTM導入により直近3年間で、有人地帯の完全自律・自動飛行による配送(BVLOS)を含む7336件のドローン飛行を実施した。テラドローンはこの飛行実績を踏まえ「PoABがドローン技術の統合に成功し、港湾業務のオペレーションの効率化を実現したことを証明している」との見解を示した。

さらに、ユニフライのUTMの導入により、ドローン運用の安全性と効率性が向上したのに加え、PoABはスマートポート技術分野で新たなビジネス機会を生み出し、技術革新のリーダーとしての役割を担っていると指摘している。

(藤原秀行)

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