発注者と受注者が迅速に情報共有
メタルワンは10月10日、日本IBMと開発した、自動車鋼板の流通管理システム「Metal X」(メタルエックス)の第2弾として、8月に日次鋼材調達のための「日次共通納期管理表サービス」の提供を開始したとました。
新サービスは、サプライチェーン横断で日々の受発注や出荷・納入状況の管理を簡素化するのが狙い。複数の商社・コイルセンターに対し効率的に新規注文や注文変更ができるほか、注文に対する出荷の予定や納入実績を一元的に管理することが可能。
各機能により、発注者(外注先も含む)・受注者が共通の管理表で注文情報と出荷情報をリアルタイムに確認し、効率的にコミュニケーションを図ることが可能になるとみている。
従来は受注者の商社やコイルセンターに電話やファクス、メールなど様々な方法で注文内容を伝達し、受注者が管理していた。
新サービスはMetal Xのシステム上で発注者・受注者が直接入力する注文情報や出荷情報を企業間・同一企業内の部署間で一元管理できる。発注者・受注者ともに受発注・注文変更の工数を削減できると想定している。
Metal Xでデータを一元管理することで、注文と出荷情報の伝達に関わる業務運用の属人化を解消。Metal X上で注文・受注の履歴管理を行うことによって注文状況に関わる認識齟齬を軽減し、発注者・受注者または同一企業内の部署間のコミュニケーションの円滑化や高効率かつ持続可能なオペレーションを実現できると見込んでいる。
鉄鋼総合商社としてサプライチェーンに幅広く携わってきたメタルワンのノウハウを活かし、自動車業界の流通に関わる複数企業がデータをシェアすることで、鋼材調達業務をDX化するプラットフォームとして、Metal Xの提供を2023年4月にスタートした。
第1弾として導入した、企業横断型の部品表(BOM、Bill of Materials)情報を管理する「原単位連関表」を利用した月次の鋼材所要量自動算出サービスは自動車メーカー、部品メーカーなど複数の企業が活用しており、今後もユーザーの拡大を図る。
(藤原秀行)※いずれもメタルワン提供