欧米の制裁強化で、契約スキーム変更できなければ保有船舶売却検討
商船三井は10月31日、グループのロシア関連事業の現状について公表した。
砕氷機能を有するLNG(液化天然ガス)船3隻とコンデンセートタンカー1隻(合計投資額約1056億円)の貸船契約に関し、ロシアのウクライナ侵攻に伴う欧米の対ロ制裁強化で契約スキームの変更を行わざるを得ない状況にあり、関係者と協議を開始したと説明。
契約スキームが変更できなければ貸船契約が適切に履行できない恐れが生じ、その場合は第三者に当該船舶を売却することを検討するが、当該船舶は砕氷機能を有する特殊な船で、他の事業への転用が難しいため、企図した価格で売却することができない可能性があると指摘した。
リスクが現実化した場合、投資額が全額は回収できず、グループに損害が生じる可能性があると開示している。
(藤原秀行)