遠隔操縦者1人が全国4地点のドローン5機体同時運航に成功

遠隔操縦者1人が全国4地点のドローン5機体同時運航に成功

NEDOとKDDI、JALが実施、物流などへの活用拡大に期待

NEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)とKDDI、日本航空(JAL)は11月15日、1人の遠隔操縦者が全国4地点で、ドローン計5機体を同時運航する実証に成功したと発表した。

実証は10月28~31日、NEDOの「次世代空モビリティの社会実装に向けた実現プロジェクト(ReAMoプロジェクト)」における「ドローンの1対多運航を実現する機体・システムの要素技術開発」の一環として実施した。

KDDIが多数機同時運航に対応した運航管理システムを開発し、JALが航空安全に関わる知見・技術を基にリスク評価を実施、オペレーションの運用手順を策定した。

特に、ヒューマンエラー防止のため、イレギュラー発生時の音声通知や操作の支援機能を運航管理システムに追加した。1人の操縦者が、気象条件など運航環境が異なる全国4地点で計5機体を安全かつ効率的に運航し、運航管理システムおよび運用手順の有効性を確認できたという。

一方、機体やシステムの不具合、運航環境の変化といったイレギュラーが同時に発生した場合の課題も判明。今後のシステム機能や運航管理品質の向上に資するデータを取得できたと説明している。

3者は今後、機体や運航管理システムの高度化(自動化・自律化)を前提に、操縦者の役割および運航管理体制も変化することから、実証で得られた知見を、多数機同時運航に関する官民で取り組む制度設計にも役立て、引き続きドローンの物流などへの活用拡大を後押ししていきたい考え。


1人の操縦者による5機体同時運航の様子


システムと運用手順の前提となる実証シナリオ


多数機同時運航に対応した運航管理システム(イレギュラー時の様子)


リスク評価と対応手順イメージ

(藤原秀行)※いずれもプレスリリースより引用

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