需要増見込み、安定供給実現目指す
コスモエネルギーホールディングスは2月21日、傘下のコスモ石油が三井物産と共同で検討を実施している、アルコール(エタノール)から環境負荷が低い航空燃料SAFを製造する「Alcohol to Jet(ATJ)技術」に関し、経済産業省の令和6年度(2024年度)公募事業「脱炭素成長型経済構造移行推進対策費補助金(持続可能な航空燃料(SAF)の製造・供給体制構築支援事業)」に採択されたと発表した。
コスモエネルギーグループが石油精製事業で培ったプラントの安定操業、ジェット燃料の品質管理、物流実績と、三井物産のエタノール調達機能を組み合わせ、SAFの安定供給を実現したい考え。
コスモエネルギーグループは2025年度から、大阪の堺製油所で年間約3万klのSAF製造・供給を計画している。持続可能な原料の確保が課題となっている中、世界で安定した原料供給が期待できるバイオエタノールを原料とした米LanzaJet(ランザジェット)のATJ技術を採用することで、今後伸長が見込まれるSAF需要をカバーしていくことを目指す。LanzaJetには三井物産が出資している。
29年以降、香川県坂出市の坂出物流基地(旧坂出製油所)で年間約15万klのSAFと、年間約1.7万klの環境負荷が低い燃料リニューアルブルディーゼル(RD)を製造・供給していきたい考えだ。
(藤原秀行)