物流の自動化・省力化ニーズに対応図る
みずほフィナンシャルグループ系のリース大手、芙蓉総合リースは2月26日、日本政策投資銀行(DBJ)と連携し、パレットなど物流機器の販売・レンタル大手、ワコーパレット(大阪市)を買収すると発表した。
芙蓉総合リースがオリックスグループから3月28日付で株式の51%を取得する。取得額は開示していないが、数百億円規模とみられる。残る49%はDBJが保有する。
芙蓉総合リースはワコーパレットと連携し、荷主企業や物流事業者に各種物流機器を提案、今後も高まるとみられる自動化・省力化ニーズに対応していきたい考え。
ワコーパレットは1970年創立。プラスチックパレットや木製パレット、ロールボックスパレット、ネステナー、冷凍冷蔵コンテナ、ドライコンテナなど多様な商品を取り扱っており、2019年にオリックスグループ入りした。23年12月期の売上高は157億円、営業利益は33億8600万円だった。
芙蓉総合リースは20年にも、ヤマトホールディングス(HD)傘下でトラックのリースや中古トラックの売買仲介を展開しているヤマトリース株式の60%を取得するなど、物流領域への取り組みを強めている。ワコーパレットの買収もその流れの一環。
DBJも物流領域への支援を強化しており、芙蓉総合リースと組んでワコーパレットに出資することで現場の業務効率化を加速させることを狙う。
(藤原秀行)