日本郵船、ENEOSグループから原油タンカー以外の海運事業継承した新会社が正式発足

日本郵船、ENEOSグループから原油タンカー以外の海運事業継承した新会社が正式発足

グループのLPG船隊は世界最大規模に、エネルギー輸送需要の安定確保目指す

日本郵船は4月1日、ENEOSホールディングス傘下でグループの海運事業を手掛けるENEOSオーシャンから原油タンカー以外の同事業を承継する新会社「NYK Energy Ocean」(NYKエナジーオーシャン、NEO)が正式に発足したと発表した。

海運事業承継の方針は2024年7月に開示しており、NEOは同年8月に発足した。今年4月1日付で日本郵船がNEO株式の80%を取得、子会社化した。取得額は現時点で約760億円とみており、NEO株式はENEOSオーシャンが残りの20%を保有している。

 
 

NEOはENEOSオーシャンから承継したLPG(液化石油ガス)船18隻、ケミカルタンカー・プロダクトタンカー18隻、貨物船11隻の計47隻を運航。エネルギー輸送の需要を安定的に獲得していくことを目指す。

LPG船は日本郵船で現在運航している16隻と合わせて34隻に達する。同社はグループとして世界最大規模のLPG船運航事業者になると説明している。

NEO概要

商号 NYK Energy Ocean株式会社
英名:NYK Energy Ocean Corporation
所在地 神奈川県横浜市西区みなとみらい三丁目6番3号 MMパークビル13階
代表者 代表取締役 力石 晃一
事業内容 LPG、ケミカル、石油製品、鉱石、石炭、木材等の海上輸送
運航隻数 合計47隻
(LPG船:15隻、ケミカル船:12隻、貨物船:11隻、海外子会社運航船舶:9隻)
従業員数 109名(陸上81名、海上28名)
資本金 500百万円
決算月 3月
傘下の主要会社 NYK Energy Ocean Asia Pte Ltd
NYK Energy Ocean Shipmanagement Pte Ltd など

※株式取得後における価格調整が完了しておらず、現時点では取得原価は確定していない

(藤原秀行)

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