エアロセンス、VTOL型ドローン活用し東京都の島しょ間で物流や災害対策など実施へ

エアロセンス、VTOL型ドローン活用し東京都の島しょ間で物流や災害対策など実施へ

現地に担当者常駐し2年間プロジェクト運営、地域活性化図る

産業用ドローンの開発などを手掛けるエアロセンスは4月9日、東京都が実施する「東京宝島事業」の一環と位置付けている「東京宝島チャレンジプロジェクト」に2024年10月に採択されたのに伴い、25年4月にVTOL(垂直離着陸)型ドローン「エアロボウイング」を活用し、物流や災害対策など島しょ間の活性化を図るプロジェクトを開始すると発表した。

プロジェクトは大島、利島、新島、式根島、神津島から成る第1ブロック、三宅島、御蔵島、八丈島、青ヶ島の第2ブロック、父島、母島の第3ブロックの3つのエリアで活動を実施する。

 
 

エアロセンスは4月以降、本拠地となる式根島にプロジェクトを担う担当者を常駐させ、3つのプロジェクトを2年間にわたり運営する予定し。プロジェクトが終了した後も島しょ地域での運営は継続することを想定している。

自治体と災害対策協定を結び、「エアロボウイング」による定期パトロール、モニタリング、有事の調査、物資輸送、森林、海洋、密漁などの監視や調査を担う。

具体的には、各自治体と連携しエアロボウイングで撮影したオルソ画像や3次元点群データによる地形や沿岸部の確認、動画撮影による監視や調査などを実施し、日ごろから災害や有事に備え、災害が発生した際も直ちに状況確認し復旧活動を行える体制を構築する。(以下イメージ図参照)

併せて、各諸島間でエアロボウイングを活用し、行政間の交換便、処方箋、郵便物、オンラインショッピングの小物などのドローン物流を展開する。

25年度は式根島と新島間、26年度は式根島と大島、神津島間、27年度以降は式根島と三宅島、八丈島間へと物流の対象エリアを広げる予定。プロジェクト実施期間中にエアロセンスが開発中の10kgまで積載が可能で最長飛行距離150kmの大型ドローンが完成次第、より大きな物資輸送を行うことも検討する。

このほか、島の魅力を訴求するため、ドローンによる俯瞰映像を撮影・編集し、YouTubeなどを通じて継続的に配信する。動画をベースにした観光コンテンツの販売や、旅行や移住を誘致する施策も検討・実施し、島しょ間の交流人口の増加を目指す。

 
 

(藤原秀行)※いずれもエアロセンス提供

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