米投資ファンド大手ベインと連携を想定、1000億円超えも
日新がMBO(経営陣が参加する買収)により株式を非公開化する方向で検討していることが分かった。
関係筋によると、米投資ファンド大手のベインキャピタルがMBOに協力することで調整しており、MBOは総額で1000億円を超える可能性がある。
今後、日新経営陣とベインが連携し、日新にTOB(株式公開買い付け)を実施することを想定している。近く、正式にMBOを実施するかどうかを決めるとみられる。
日新は同日、米ブルームバーグが日新のMBOを伝えたのを受け、「当社は企業価値の向上に資する様々な選択肢を常に検討しており、非公開化を検討しているのは事実だが、現時点で決定した事実はない」とのコメントを公表した。
日新が得意とする国際物流はトランプ米大統領の関税引き下げなどで経営環境が厳しさを増しており、日新経営陣は非公開化で市場の動向に影響されず中長期的に経営改善を図っていきたい考えだ。
ベインは2024年、やはりトランコムのMBOに参画、同社を傘下に収めた。「物流2024年問題」やトラックドライバー不足などが影響し、物流業界でも再編の機運が高まっている。
(藤原秀行)