業務効率向上、就労環境改善も図る
米通信大手Viasat(ヴィアサット、旧インマルサット)の海事部門インマルサット・マリタイムは5月29日、商船三井と、同社が保有・運航する船舶に搭載中のインマルサット通信サービスの一部を、新たな衛星通信サービス「NexusWave」(ネクスウェーブ)にアップグレードする覚書を締結したと発表した。
今後は商船三井の全船舶でNexusWaveを採用。商船三井はインマルサットの完全管理/統合型の接続サービスを活用し、海運領域の業務効率を上げるデジタル化戦略を加速させることを目指す。海上でも高速通信を使える環境を整備し、船員らの就労環境改善にもつなげる。
インマルサットの完全管理/統合型接続サービス NexusWave
日本国内ではJSAT MOBILE Communications(インマルサット・マリタイムとスカイパーフェクトJSATの合弁会社)が商船三井のLNG(液化天然ガス)運搬船、タンカー、自動車専用船などのあらゆる船種でアップグレードに向けた実装作業とサポートを担当する。
最新の実地テストでは、NexusWaveは最大ダウンロード330~340Mbps、最大アップロード70~80Mbps、平均ネットワーク可用性99.9%超の性能を実証。次世代の超大容量/高速ViaSat-3 Kaバンドネットワークを統合することで、通信の集約後の接続速度は今後さらに向上する見込みという。
(藤原秀行)※インマルサット・マリタイム提供