隣接地の既存施設と合計で43万㎡
ラサール不動産投資顧問とNIPPOは6月30日、共同で開発したマルチテナント型物流施設「ロジポート名古屋2」が同日、竣工したと発表した。
2023年7月に隣接地で完成した「ロジポート名古屋」と合わせ、総延床面積が約43万㎡に及ぶ。
新施設は名古屋駅から約4.8kmと市中心部に近接しているほか、名古屋高速5号万場線の烏森ICから約1.7kmで、高速道路網へのアクセスに強みを持つ。東海エリア全域をカバーする広域配送拠点としての機能と、首都圏と関西圏を結ぶ戦略的な中継拠点としての機能を備えられるとみている。
1階と2階がバース式で、大型車両がスロープで2階へ直接乗り入れ可能な設計を採用。荷物用エレベーター、垂直搬送機をそれぞれ4基設置し、効率的な物流オペレーションを実現できるようサポートする。
1階は通常の常温倉庫としての利用に加え、低温度帯を想定した床防熱を行い、バースにはパワーゲート車の接車にも対応するなど、冷蔵倉庫としての設備を導入しやすい設計を取り入れている。2階はプラットフォームの高さを1.0mに設定し、梁下有効は5.5mを確保することで、汎用性の高い空間を提供する。
防災面は揺れに強い制震構造を採用し、地震による揺れを大幅に低減できると想定。洪水・高潮リスクに備え、受変電設備を2階に設置するとともに、72時間稼働可能な非常用発電機を導入、災害時でも事業継続を可能にする高い防災性能を備える。
環境面では大和エネルギーを事業者とPPAスキームにより、最大発電出力1.5MWの太陽光発電設備を屋根に設置し、施設内で使用する電力として供給する。
一連の環境配慮により、CASBEE(建築環境総合性能評価システム)の評価で「Aランク」、さらにBELS(建築物省エネルギー性能表示制度)で最高位のランクと「ZEB」の取得を見込む。
施設名:ロジポート名古屋2
所在地:愛知県名古屋市中村区岩塚町字竜子田11番3
敷地面積:40,012.60㎡(約12,103坪)
延床面積:80,865.13㎡(約24,461坪)
構造:鉄骨造一部鉄筋コンクリート造、地上4階建、制震構造
用途:マルチテナント型物流施設
着工:2024年2月1日
竣工:2025年6月30日
設計監理監修:株式会社日立建設設計
設計施工:清水建設株式会社
施主:特定目的会社クスノキ
(藤原秀行)※いずれもラサール提供