機運醸成後押し、自社の温室効果ガス排出削減なども図る
近鉄エクスプレスは7月9日、香港のキャセイパシフィック航空と、環境負荷が低い航空燃料SAFの利用に関する追加契約を締結したと発表した。
両社は2021年以降、SAFの利用に関する意見交換と協議を継続。22年4月には、アジア初の同社法人向けSAF実証プログラムにローンチ・カスタマーとして参画した。
23年には、本格的に近鉄エクスプレスのスコープ3排出量削減施策に組み込み、荷主の顧客企業と環境負荷を下げた経済価値を共有する仕組みを確立するため、2年間の契約を締結していた。
今回はその契約をさらに拡大し、本年より2027年までの3年間にわたり、同社からSAF環境価値を調達することとなります。
主要航空会社各社は30年までに使用航空燃料の10%をSAFに置き換える目標を掲げている。ただ、供給量は現状でも全航空燃料供給量の1%にも届いておらず、製造コストも依然高いため、追加契約でSAF利用の機運醸成を後押しする。
自社のスコープ3排出量の削減と顧客への継続的な低炭素輸送オプション提供も図る構えだ。
(藤原秀行)