ドローンや「空飛ぶクルマ」の安全飛行などに活用期待
商船三井系のコーポレートベンチャーキャピタル(CVC)、MOL PLUSは7月29日、3次元風況計測装置(ドップラー・ライダー)の開発・販売とデータ提供を手掛ける京都大学発のベンチャー、メトロウェザー(京都府宇治市)に3回目の出資を実行したと発表した。今回の出資額や累計の出資額は開示していない。
メトロウェザーは、「風を制し、空の安全を守る」をビジョンに掲げ、小型・軽量・低価格のドップラー・ライダーを展開。空気中に浮遊する微細なちりに、人体に無害な赤外線レーザーを照射し、その反射波を受信することで、半径10〜15km圏内の風向・風速を3次元で測定できるのが特徴だ。
ドップラー・ライダーはドローンや「空飛ぶクルマ」が安全・安心に運航・離発着するのに必須な情報の突風や乱気流をリアルタイムに可視化できると期待が高まっている。メトロウェザーの技術は2021年、米航空宇宙局(NASA)が採用し、23年度からNASAのドローンテストフィールドで採用している。
MOL PLUSはドップラー・ライダーの社会実装を後押しし、物流領域への活用にもつなげていきたい考え。
ドップラー・ライダー(メトロウェザーHPより引用・MOL PLUS提供)
(藤原秀行)