米国への郵便物輸送量、少額免税措置撤廃で81%減

米国への郵便物輸送量、少額免税措置撤廃で81%減

UPUが発表、事業者支援措置を開始

国連の専門機関、万国郵便連合(UPU)は9月6日、トランプ米大統領が少額の郵便物に対する免税措置(デミニミス)を一時停止する大統領令を出したのに伴い、実際に免税措置がストップした8月29日のUPU加盟国から米国への郵便物の輸送量が前週の8月22日から81%減少したと発表した。

世界88の郵便事業者が、通関申告書の作成などの手続きが不明確なことなどから、米国向け郵便物の取り扱いを全て、もしくは一部止めたことが響いているという。



UPUは、米国に荷物を送る際、荷主がどの程度関税を払う必要があるのかを事前に計算できるシステムの提供を郵便事業者に開始、支援している。

米政府は8月29日に大統領令を施行。800ドル(約12万円)以下の輸入品について、関税免除措置を撤廃した。中国などから安価な商品がインターネット通販経由で流れ込むのを防ぎ、米国の製造業や雇用を守るのが狙いだ。

(藤原秀行)

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