ドライバーは業務に集中可能、荷待ちなどの時間自動で可視化
パナソニックコネクトは9月10日、傘下でベルギーのサプライチェーン効率化支援大手Zetes(ゼテス)が手掛ける配送進捗管理システム「ZetesChronos」(ゼテスクロノス)」に関し、総合物流効率化法の定期報告に活用できる業務日報の出力機能を「業務日報サービス」として10月に始めると発表した。
ZetesChronosは輸配送時の稼働車両の位置や配送の進捗状況をリアルタイムに可視化し、配送業務の効率化をサポートする。
パナコネクトが国内物流ソリューション事業のコンセプトとして掲げている「現場から始める全体最適化」に基づき、日本独自の法規制に合わせ、荷待ちや荷役などの時間を可視化し、業務日報を出力するオプション機能を開発した。
026年4月には、一定規模以上の荷主や物流事業者、トラック事業者に対する規制的措置(物流効率化法)がスタートし、荷待ち・荷役などの時間短縮や積載効率向上に向けた取り組みの報告として中長期計画書や定期報告書の提出が義務化される。
しかし、運行実績の実態を把握するためには紙媒体の業務日報の収集やドライバーへのヒアリングをするなど確認作業に負担が掛かり、継続的に現場の状況を把握するのが困難になっている。
また、一般的な動態管理システムやデジタルタコグラフは詳細かつ正確な作業状況や積荷情報まで取得できないため、ドライバー自身による手書きでの追記が必須。こうした諸課題の解決につなげられると見込む。
ZetesChronosは荷待ち時間や作業時間などの時間を自動で蓄積していくため、ドライバーは配送業務に集中でき、手間を要さず業務時間を記録することが可能。蓄積したデータは業務日報として出力することができるためドライバーの負荷を軽減しつつ、より高精度な業務実態の把握を実現できるとみている。
施設別に作業時間や荷待ち時間、積載重量などを業務日報に出力することにも対応している。
(藤原秀行)※いずれもパナソニックコネクト提供