サトー、クリアファイル100枚重ねても一括読み取り可能な積層対応UHF RFIDタグ開発

サトー、クリアファイル100枚重ねても一括読み取り可能な積層対応UHF RFIDタグ開発

オフィス文書や書籍の管理効率化

サトーは9月10日、積層状態でも高精度に読み取り可能な新型RFIDタグを開発したと発表した。11月に日本国内で顧客への活用提案を開始し、企業の書類・ファイル・書籍管理業務の効率化とDXを支援する。


(サトー提供)



従来のRFIDタグは複数枚が重なると通信性能が低下し、棚や段ボールに積み上げられた書類・ファイルの一括読み取りや管理に課題があった。そこで、積層状態でも安定した通信性能を維持する独自アンテナ構造を開発した。

同社が暗室内で検証した結果、新型タグは厚さ0.2mmのクリアファイル100枚を積層した状態でも、ハンディリーダーを接近させてスムーズに情報を読み取ることができたという。定置式リーダーは50枚積層でも情報読み取りが可能だった。

英国スウォンジー大学栄誉教授で法政大学名誉教授の中野久松氏の技術指導を得て開発にこぎ着けた。現在、特許出願中。

入出荷・在庫管理や物流・保管業務など現場のオペレーションに合わせて活用できると見込む。

対応プリンターはスキャントロニクス CL4-NX Plus(UHFモデル)で、ラベル面へ文字やバーコードの印字と、RFIDタグへのデータ書き込みが可能。

今後は、企業・公共機関・教育機関の文書管理部門など幅広い領域での導入を推進し、RFIDを活用した業務DXや効率化・高度化を支援する。用途に応じた最適なRFIDタグと、読み取り精度を確保しやすい対象物へ貼り方や保管方法など、顧客の現場環境や運用に合わせたRFIDの提案を進める。



(藤原秀行)

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