国内初の一般海域事業で就航へ
日本郵船は9月29日、洋上風力発電向けの作業員輸送船(CTV)1隻を、JERA Nex bp Japan、電源開発、東北電力、伊藤忠商事の4社が出資する男鹿・潟上・秋田 Offshore Green Energy合同会社に長期定期傭船する契約を締結したと発表した。
本船は岩手県釜石市の小鯖船舶工業が建造し、秋田県の男鹿市、潟上市、秋田市沿岸で国内初の一般海域の洋上風力事業に当たる。
本船の船型は、日本郵船が今年5月に買収したスウェーデンのNorthern Offshore Group(ノーザン・オフショア・グループ)子会社で欧州最大手のCTV運航船社Northern Offshore Services(ノーザン・オフショア・サービシズ)が運航している船舶をモデルにして、国内での建造を可能にするために日本郵船が改良を加えた。
CTVの国内建造は、日本の造船業や関連産業の活性化に加え、地域産業の発展と雇用創出へつながると想定。本船の管理は日本郵船と秋田曳船で設立したジャパンオフショアサポート(秋田市)が手掛ける。同社は船員の人材育成・採用活動も行っており、地域の人材を積極的に登用・育成することで、秋田県をはじめ国内の洋上風力事業の発展と地域活性化に貢献することを目指す。
全長 | 約28メートル |
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型幅 | 約9メートル |
総トン数 | 約145トン |
建造造船所 | 株式会社小鯖船舶工業 |
(藤原秀行)