日本郵船がフィリピンに電子通貨プラットフォームの事業会社設立

日本郵船がフィリピンに電子通貨プラットフォームの事業会社設立

船上で決済・送金・現金化が可能、外国人船員の生活利便性を向上

日本郵船は7月25日、外国人船員を対象としたスマートフォンアプリでQRコードを使って電子決済・国際送金・再現金化ができる電子通貨プラットフォーム「MarCoPay」(マルコペイ)の事業会社をフィリピンに設立したと発表した。

現地有力企業集団である「Transnational Diversified Group」(TDG)との折半出資で来年1月からのサービス開始を予定している。船上での給与支給や生活用品の購入をキャッシュレス化。航海中に自国への送金が可能となり、アプリ使用者が世界中のATMで現金を引き出せるようになる。

外国人船員は一般的に自国での平均水準を上回る給与所得がありながら、金融インフラ事情や乗船ごとの期間契約となる雇用形態を理由に経済価値が社会に正しく認知されていないケースがある。マルコペイを通じて船員が銀行融資や保険加入の際により良い評価を得られる環境づくりを目指す。

今後は自社以外の船主や管理会社にも展開するとともに、機能拡張を継続的に進めてさまざまな小売店やサービスとも提携。利用・活用ネットワークを広げ、世界中の船員と家族の生活を支えるグローバルなプラットフォームへと進化させていく方針だ。

また世界最大のコンサルティングファームであるアクセンチュア、米金融大手のシティグループと提携。国際的で高度なセキュリティーを持つプラットフォームを実現し、外国人船員の利便性向上に貢献していく考え。



画像は日本郵船ニュースリリースより※クリックで拡大

(鳥羽俊一)

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