手作業で出荷し大幅悪化は回避、飲料や商品は落ち込み目立つ
アサヒグループホールディングス(GHD)は11月13日、酒類や飲料などの10月の国内販売状況を発表した。
ランサムウェア(身代金要求型ウイルス)によるサイバー攻撃でシステムに障害が発生、出荷が混乱している影響で、アサヒビールの売上金額は前年同月比1割程度の減少となった。
ただ、主力のビール「スーパードライ」などを中心に、従業員の手作業で出荷を再開した結果、大幅な落ち込みは回避したもよう。平常時の売上構成比の約8割に該当する商品について出荷を再開できているという。
具体的なビール類の国内販売実績については、データの集計が困難なため詳細な数字の開示を見送った。
一方、アサヒ飲料は前年同月比4割程度の減少、アサヒグループ食品は3割程度の減少となった。ビールなど酒類に比べると落ち込みが目立っている。
アサヒGHDはこの3社に関し「受注・出荷体制は、手作業での対応を継続中のため、一部制限を設けさせていただいている」と説明している。
(藤原秀行)



