CO2を2割削減可能
商船三井は2月6日、グループのシンガポール現地法人MOL ENERGIA(MOLエナージア)が、韓国の現代三湖重工業に発注していたLPG(液化石油ガス)燃料の新造LPG・アンモニアVLGC(Very Large Gas Carrier、超大型運搬船)「ENERGIA GRANDEUR(エナージア・グランデュア)が今年1月29日、韓国の木浦港沖で竣工したと発表した。
本船は今後、フランスの石油大手Total Energies(トタル・エナジーズ)子会社のCSSA Chartering and Shipping Services(CSSAチャータリング・アンド・シッピング・サービシーズ)向けの定期用船契約に従事する予定。


ENERGIA GRANDEUR(商船三井提供)
商船三井は環境負荷が低いクリーン代替燃料を主燃料とする「BLUE」シリーズの船隊整備を進めている。本船もその一環。
LPGと重油の二元燃料船で、LPGを燃料として利用した場合、重油と比較してCO2を約20%、SOx(硫黄酸化物)やPM(粒子状物質)などを約90%削減することができる。LPGに加え、アンモニアも輸送することが可能な仕様を採用している。
燃焼時にCO2を排出しないアンモニアは、次世代のクリーンエネルギーとして今後大規模な需要の増加が見込まれている。本船は運航効率を高める軸発電機(Shaft Generator)を搭載し、従来のLPG二元燃料VLGCと比べ、さらに温室効果ガス排出量を抑えることが可能。
本船のファイナンスには商船三井の環境ビジョンに親和性のある「トランジション・リンク・ローン」(同社があらかじめ設定した、または今後設定する温室効果ガス削減目標の達成状況に応じて金利などが変動するファイナンス手法)を活用している。
商船三井はTotal Energiesとこれまでにも舶用油の取引や、LNG(液化天然ガス)船・LNG燃料供給船の長期用船契約の締結など、多分野にわたって協力関係にあり、今回の用船契約締結を通じてより強固なパートナーシップの構築を目指す。
【本船概要】
| 全長 | 230m |
| 全幅 | 32.25m |
| 貨物タンク容量 | 88,000㎥ |
| 竣工予定 | 2026年 |
| 建造造船所 | 現代三湖重工業株式会社 |
(藤原秀行)












