ダイワロジテックなど開催、物流施設の入出荷など実在データ活用し開発
大和ハウス工業グループのダイワロジテック(東京)とYRPユビキタス・ネットワーキング研究所(同)は8月9日、「Intelligent Logistics Center:物流ロボット プログラミングコンテスト」の表彰式を東京・北区の東洋大赤羽台キャンパスで開催した。
最優秀賞には、ロボット同士が自律的に協調しながら動作するプログラム「swarm(スウォーム)」を発表した花野博司氏が選ばれた。優秀賞は庫内を巡回する順路を設けて運搬ロボットが効率的に巡回し衝突を避けられる「くるくる」を考案した荒川正幹氏と、倉庫内を30のエリアに分けてそれぞれに担当ロボットを配置する「robot_solver(ロボット ソルバー)」を開発した井上航氏の2人が選出された。
(左上から時計回りに)花野、荒川、井上の3氏
コンテストは今年が3回目。今回は大和ハウスが千葉県市川市で開発した物流施設「DPL市川」での実際の入出荷実績などの実在データを活用し、出荷指示があってから実際に運搬するまでのスピードの速さなど、物流ロボットを最適に制御できるアルゴリズムのレベルを競い合った。100件以上の応募作品の中で、「swarm」は出荷速度と入出荷の成功率が最も優れていたことなどが決め手となった。
賞金は最優秀賞が300万円、優秀賞が100万円。大和ハウスやダイワロジテックは今回のアイデアの実用化を後押しするなどして、物流施設の高度化や省人化につなげていきたい考えだ。
コンテストは過去2回と同じくINIAD(東洋大情報連携学部)の坂村健学部長(YRPユビキタス・ネットワーキング研究所長)が審査員長となり、大和ハウスの浦川竜哉取締役常務執行役員、フレームワークスの秋葉淳一社長、Hacobuの佐々木太郎社長が審査員を務めた。
(藤原秀行)※ロボットの写真は大和ハウス工業プレスリリースより引用