現地企業と連携、低温など厳しい環境下でも機能を確認
エアロネクストは3月3日、経済産業省の令和5年度(2023年度)補正「グローバルサウス未来志向型共創等事業費補助金(我が国企業によるインフラ海外展開促進調査:二次公募)」で実施した「モンゴル国/ドローンを組み込んだスマート物流の標準化実証事業」の成果を公表した。
交通渋滞や物流効率低下が深刻なモンゴルのウランバートルで、ドローン配送を組み込んだ都市型スマート物流モデルを展開。2025年5~11月の約7カ月で合計422回の定常配送を実施し、516人分の輸血用血液製剤を配送して5人の緊急救命に寄与したという。
さらに、モンゴル国内における機体開発、モンゴルを起点とした第三国展開に向けた事業開発までを一気通貫で推進し、新興国に共通する物流課題に対する日本発ドローン物流モデルの海外展開可能性を明確に示せたとアピールしている。

離陸前、物流ドローンに血液製剤の入った専用箱を取り付ける様子(ウランバートル市 国立輸血センター)
言質ではモンゴルのインフラ大手Newcom Group(ニューカム・グループ)子会社のMSDD(Mongolia Smart Drone Delivery)が、2024年に同国初の商用ドローン飛行ライセンスを取得して、国立輸血センターから市内複数の病院への輸血用血液製剤配送の商用運航を開始した。
今回の事業はこの体制を基に、国立輸血センターから市内病院への輸血用血液製剤の定期配送などを実施した。
国立輸血センターからウランバートル市内14カ所の病院への飛行ルートを確立。さらに、モンゴル郵便と共同で2025年6月の3日間、郵便物の試験輸送にも踏み切った。
加えて、モンゴルのフードデリバリー最大手TOK TOKと共同で郊外の避暑エリアへ長距離(片道16.5km)配送を実施した。
現地でオペレーションを担ったエアロネクスト傘下のNEXT DELIVERYとMSDDが協働して日本の安全基準に則った運航を積み重ね、オペレーションを標準化し、運航マニュアルも策定。モンゴル特有の、厳寒(冬季−20℃前後*)、高地(標高約1300m)、都市部での運航(ウランバートル)といった厳しい条件下での運航経験を積み重ね、実運用に耐える安全運航の検証と体制の確立に尽力した。
エアロネクストは、現地パートナー企業と連携し、寒冷・高地・強風という過酷な環境下でも安定飛行可能な機体開発を実施。量産開発や寒冷地向けドローン開発に資する重要な知見を獲得するとともに、低価格かつ高品質なドローンの製造・供給拠点としての可能性を示せたとみている。
(藤原秀行)※エアロネクスト提供












