自主行動宣言を独自集計、同業他社の法令順守や働き方改革への意識も高まる?
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政府が物流事業者や荷主企業と連携してトラックドライバーの就労環境改善などを図る「ホワイト物流」推進運動について、ロジビズ・オンラインは8月23日時点で賛同を表明している全国の運輸・郵便業(運送会社、倉庫会社などが対象)79社が同運動事務局に提出した自主行動宣言を独自に集計した。
選択した事業者の割合が多い上位5項目は「物流の改善提案と協力」「荷役作業時の安全対策」「運送契約の書面化の推進」「異常気象時等の運行の中止・中断等」「パレット等の活用」の順。46社だった前回7月19日時点から全て同じだった。
この中で特に、「異常気象時等の運行の中止・中断等」が47・2%で前回の42・9%から4・3ポイント割合が上昇。物流事業者の間で災害時の対応への関心が引き続き高まっていることをうかがわせた。
トップ10にランクインした項目もほぼ前回の7月時点と同じ顔ぶれだが、「働き方改革等に取り組む物流事業者の積極的活用」が22・2%で前回から3・2ポイントアップし10位に入った。さらに「契約の相手方を選定する際の法令遵守状況の考慮」は6・5ポイント上昇し37・5%に達した。同業者がコンプライアンス拡充や働き方改革に取り組んでいるかどうかを意識する向きが増えている可能性がある。
「運送契約の書面化の推進」も5割目前
ロジビズ・オンラインの集計は必須項目以外の選択結果を明示している企業が対象。道路貨物運送業、倉庫業などの「運輸業・郵便業」は72社に上った。
最多の「物流の改善提案と協力」は81・9%、2番目に多い「荷役作業時の安全対策」は51・4%で、7月時点からは割合が下がったものの、引き続き関心が高いことを示している。
3番目に入った「運送契約の書面化の推進」は3・4ポイントアップの48・6%で、5割達成が目前。契約書面化に対する意識の広まりをうかがわせた。トップ10では他に「高速道路の利用」が3・0ポイント上昇の29・2%と伸びが目立った。
(藤原秀行)