地元3カ所で事前説明会開催を準備
成田空港の滑走路延伸・新設工事をめぐり、同空港を運営している成田国際空港会社(1NAA)は2026年内にも、土地収用法に基づく強制的な用地取得が可能になる「事業認定」を国土交通相に申請する方向で最終調整している。
国交相が公益性のある事業と認めれば、NAAは地元の千葉県の収用委員会に裁決を申請。収用委は強制的な用地取得への補償額や明け渡しの期日を決める裁決を出し、地権者が受け入れない場合、千葉県が用地の明け渡しを求める代執行に踏み切る見通し。
関係筋によれば、NAAは事業認定の申請手続きを進める上で必要な、地権者ら利害関係者への事前説明会を10月末から開催することを準備している。10月28日に成田市で開くほか、11月6日に多古町で、11月11日に芝山町でも開催を計画している。
NAAは今年7月、滑走路の延伸・新設に必要な用地の取得完了のめどが立っていないことから、国交省や千葉県、地元自治体に対し、土地収用法に基づく強制的な用地取得に踏み切ることを検討する考えを表明、了承を得ていた。NAAによれば、必要な用地全体のうち、9月25日時点で9%をまだ確保できていない。
1960年代末以降、成田空港開設の際の代執行をめぐって反対する地元住民や学生と政府が激しく衝突、多くの死傷者を出した「成田闘争」への反省から、政府は強制的な用地取得に慎重な姿勢を続けてきた。しかし、国際空港間の旅客・貨物獲得競争が激しくなる中、空港の機能拡充には滑走路の延伸・新設が不可欠として、NAAはこれまでの方針を転換することにした。
(藤原秀行)









