SGHDとの経営統合、海外事業拡大の体制確立が条件に

SGHDとの経営統合、海外事業拡大の体制確立が条件に

日立物流・中谷社長が認識表明、他社との新たな連携も示唆

日立物流の中谷康夫社長は10月30日、東京都内の本社で開いた2019年度中間決算説明会で、資本・業務提携しているSGホールディングス(HD)との経営統合の可能性について「海外事業で協業の成果がまだまとまっていない。ここの部分を別の手段できちんとやっていかないと次につながらないのではないか」と語り、両社間で海外事業拡大に向けた体制を確立することが統合合意の条件になるとの認識を明らかにした。

両社は16年3月に資本・業務提携を発表。その際、事業の相乗効果を見極めた上で2~3年後の経営統合を視野に入れるとの考えを示していた。


決算説明会に出席した中谷社長

国内は「想定以上の成果」、グローバルは「まだ成果が欠落」

中谷社長は、SGホールディングス(HD)との提携に関し「国内は想定より成果が出ているし、今も出続けていると思っている」と強調。同時に、「どうしても欠落しているところが1個あり、それがグローバルだ。当初織り込んでいた協業の成果が海外事業ではなかなか刈り取れない」と述べ、アジアでのフォワーディングや3PL事業などで見込んでいたほどのシナジー(連携効果)を生み出せていないことを認めた。

その上で「海外でお互い(収益を)増やせる方向性の確認ができないまま統合するのはあり得ないという考え方だ。どういったところとどういったパートナーシップを組むか、あるいはどういった地域にどういった投資をしていくかということを共有できるかできないかがすごく重要。この点を確認できない中では、いきなり統合ということにはならないと思っている」と強調。経営統合の最終判断にはまだ時間を要するとの考えを示唆した。

さらに「中途半端なレベルで投資をしても成果を刈り取れない。日系企業に頼ったビジネスでは限界がある。大きな仕掛けが必要なことも想定していないわけではない」と話し、グローバルで成長していくために、両社に加えて他企業と新たに連携していくことなどの可能性に言及した。

説明会に同席した神宮司孝副社長も「米中貿易摩擦などの影響でフォワーディングの需要が全世界的に落ち込んでおり、SGHDとわれわれでフォワーディングを海外でやっていくというのはちょっと厳しい。例えば当社はエーアイテイー(AIT)と資本・業務提携しているが、そういうところと組んで海外事業を展開するということかなと感じている」との見解を語った。


神宮司副社長

(藤原秀行)

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