日本通運、売上高を7億8200万円過大計上

日本通運、売上高を7億8200万円過大計上

社員が発覚回避と説明、中間決算で是正

日本通運は10月31日、同社内で実施した債務管理手続きの中で、社員の不正により売上高を7億8200万円過大に計上していたことが判明したと発表した。同日公表した2019年度第2四半期の連結決算で是正処理した。

同社は、問題の社員が実際の請求額を上回る額で売り上げを計上したのに伴い、滞留債権が生じていたと説明。「正当な請求額に対する入金額をもって発生の古い債権から順に回収することを繰り返し、事実の発覚を回避していた」と指摘した。

さらに、当該の債権は回収サイトが一般の債権より長い上、問題の社員は滞留債権が回収可能と報告していたこともあり、長期間見過ごしていたと釈明した。

その後、「滞留債権が拡大するにつれ債権の回収について疑義を持つに至り、社内の債権管理手続きで売上高の過大計上が発見された」と解説。そもそもなぜ問題の社員が実際の請求額を上回る額で売り上げを計上したのかについては詳細を公表していない。

同社は「株主、投資家の皆さまをはじめ関係者の皆さまには多大なご迷惑とご心配をお掛けすることを深くおわび申し上げる。今後、同様の事態が二度と発生しないよう、内部統制の一層の強化を図る」と陳謝した。

(藤原秀行)

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