賀詞交歓会で表明
不動産協会と不動産流通経営協会は1月8日、東京都内で賀詞交歓会を開催した。この中で、不動産協会の菰田正信理事長(三井不動産社長)は、今年開催の東京オリンピック・パラリンピックを契機として新たな経済成長を後押しできるよう、不動産業界としても先進的な物流施設開発の促進など環境整備に引き続き取り組んでいく決意を示した。
菰田理事長は「(1964年開催の)先の五輪から日本の高度経済成長が始まった。 2020年は既に先進国となり成熟した日本が新しい成長を始めるスタートとしていかなければならない」と強調。
20年度の税制改正で同協会が要望していた「長期保有土地等に係る事業用資産の買い換え特例の延長」など主要項目が軒並み受け入れられたことに謝意を表明。今後も積極的に税制改正や政策実現の要望を進めるとともに、不動産市場の活性化を図る基本的な姿勢を示した。
同時に、米中貿易摩擦や米国とイランの対立先鋭化など、経済の先行きに影響を及ぼす要因が数多く存在している点に言及し、「リスクとして認識しなければならない」と警戒や対応を呼び掛けた。
今後の展開として、魅力ある都市の整備や住宅取引活性化などと併せて「事業環境の整備について、物流不動産やリゾートの開発なども対象として幅広く取り組みたい」と述べた。
あいさつする菰田理事長
(藤原秀行)