東京・銀座に首都高の地下ルート新設へ

東京・銀座に首都高の地下ルート新設へ

国交省や都など参加の検討会が中間取りまとめ、日本橋エリア地下化で大型車通行確保

国土交通省は3月10日、東京・日本橋の上空を走る首都高の地下化に伴い必要な整備の在り方を協議する「首都高都心環状線の交通機能確保に関する検討会」(座長・池田豊人国交省道路局長)の中間取りまとめを公表した。

歴史的価値が高い日本橋エリアの景観改善に向け地下化するのに併せて、既存の首都高都心環状線の一部区間で大型車が通行できなくなるため、同検討会で対応を検討していた。中間取りまとめは、首都高八重洲線と都心環状線を結ぶ新たな通行経路として東京駅の東側に位置する首都高西銀座JCT~京橋JCTの間に1・2キロメートルの地下ルートを建設する方向で議論を進める方針を打ち出した。検討会は整備事業の主体や費用などを詰め、2020年度中に最終的な意見の取りまとめを目指す。

検討会は国交省の関係局長や東京都技監(都市整備局長兼務)、東京・中央区副区長、首都高速道路と東京・銀座エリアを走る高架道路「東京高速道路」(KK線)の運営会社幹部で構成。18年12月から議論を進めてきた。

中間取りまとめは、代替策として八重洲線につながっているKK線の構造を強化し大型車が通行できるようにする案も検討してきたが、道路と一体構造となっている建物内に入居している約400の店舗が長期間退去する必要があることなどから、新たに地下ルートを整備する案を具体化することを提示した。

新たな地下ルートの整備は完成まで10~15年程度要すると見込んでいる。計画の詳細が正式に決定した場合、KK線は通行量が大幅に減るとみられるため、道路の部分が廃止となる公算が大きい。


地下ルートの概要(国交省中間取りまとめ資料より引用)※クリックで拡大

(藤原秀行)※写真はイメージ

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