【独自取材】新興物流施設デベロッパーのロジランド、埼玉・加須で第1号完成予定案件は満床稼働へ

【独自取材】新興物流施設デベロッパーのロジランド、埼玉・加須で第1号完成予定案件は満床稼働へ

21年1月ごろ完成見込み、2・9万平方メートル計画

物流施設の開発・運用を手掛ける新興デベロッパーのロジランド(東京)はこのほど、埼玉県加須市で新たな物流施設「(仮称)LOGILAND加須BASE」の建設工事を本格的に開始した。

地上3階建て、延べ床面積は9121坪(約2・9万平方メートル)を計画。2021年1月ごろの完成を見込む。今年3月で設立1周年を迎えた同社としては実際に開発を始めて最初に完成する予定の案件で、既に大手物流企業の1棟借りが決定している。


「(仮称)LOGILAND加須BASE」の完成イメージ(ロジランド提供)

新施設は東北本線の栗橋駅から約3キロメートル、東北道の加須ICから新たに延長された栗橋大利根バイパスを経由すると約3・8キロメートルで、圏央道などを通じて首都圏や中京圏の広域をカバーできる地の利の良さが強み。55・8万平方メートルの規模を備えた工業団地「大利根豊野台テクノタウン」に近接している。

ロジランドは日本通運やオリックスに在籍し、数々の物流施設開発を手掛けてきた小山幸男代表取締役らが設立。加須市に加え、同じ埼玉県の春日部市や羽生市で計3件の物流施設開発プロジェクトを進めている。併せて、大和証券グループ本社傘下でアセットマネジメント(AM)業務を手掛ける大和リアル・エステート・アセット・マネジメント(東京)と業務提携するとともに、アドバイザリー契約を締結。高機能な物流施設の開発につなげていくことを想定している。

小山代表取締役は「今ある仕組みや、投資リターンのみを追求したファンド系企業にはない適正な賃料設定、次世代型のスペックやオペレーションを加味した新しいコンセプトの物流施設を提供し日本の産業インフラの整備・拡充を通して、新たな物流価値の創造を目指す」との決意を示している。今後も3大都市圏をメーンのターゲットに据え、開発用地の獲得を目指す。

(藤原秀行)

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