年間郵便物73億通と宅配便9千万個を取り扱い
日本郵便は10月15日、東京・江東区にある同社最重要拠点の一つ、「新東京郵便局」を報道陣に公開した。
郵便棟は地上3階建て、延べ床面積約8万2千平方メートル。多数のスタッフが広大なフロアの中で機械を駆使しながら、日本全国へ届ける大量の郵便物と宅配便「ゆうパック」荷物の仕分け、配送業務を着々とこなしていた。
同社とサムライインキュベートが同日、新東京郵便局で、郵便や物流の分野を大きく変革する可能性を秘めた新規事業立ち上げを促進するプロジェクト「POST LOGITECH INNOVATION PROGRAM 2018」の対象企業2社を公表したのに併せて内部を公開した。
同郵便局は2017年4月から1年間の実績として、1日平均2349万通の郵便物と30万個の宅配荷物を取り扱っており、年間では約73億通、約9268万個と日本郵便の拠点としては国内随一の規模に達している。
郵便棟のうち、最上階の3階はフロアが約2万平方メートルで、宅配便を担当。ゆうパックを配送先ごとに区分けしていく装置2台で1時間当たり1万5千個を処理できるという。
担当スタッフがフロアの作業状況を映し出した複数のモニターを見ながら、必要に応じてスタッフを別の作業場所へ応援に行くよう指示するなど、業務の負荷平準化と効率化に努めていた。
1~2階は郵便物を扱うフロアで各3万平方メートル超。郵便物の入ったケースを自動的に仕分けする装置などが稼働していた。
日本郵便は同プロジェクトで採択したスタートアップ企業の技術を生かし、かご車からゆうパックの宅配荷物を供給ラインに取り卸す作業などをロボット化していきたい考えだ。
(藤原秀行)
多種多様な荷物が届く3階のフロア
宅配便荷物の仕分け作業
フロア全体の作業状況をリアルタイムでチェック
積み付けなどを担当するパレタイザーロボット